真理について語る言葉

個々の経験の本質を言葉で捉え、これから起こる出来事について見通しを立てる。そこから個々の経験を超えた真理について人は語ろうとする。だからあらゆる思想の出発点にあるものは、個別的な経験である。真理について語ることは、しばしばもはやその先にいかなる新たな経験もないことを断定するかのようである。こうして私たちは自らの語り方によって欺かれ、自己欺瞞に陥る。